戦う販売員
「もしもし? 大晦日に上用饅頭注文したいんだけど」
「有り難うございます。お日持ちが翌日までになりますがよろしいですか?」
「え? 前回注文した時は3~4日あるって言ってたわよ。」
そんなわけはない。が、こういうお客様は結構いる。
「申し訳ございません、上用はお日持ちが2日間になるんです。」
「困るわ、そんな短いの。何とかならないの」
なりません。
「申し訳ございません、お日持ちは変えられませんので、、、」
ここからワキャワキャ文句と怒りがしばらく続く。ひたすら丁寧に謝って断る。
お客様の口調が大分落ち着いて来て
「仕方がないわねぇ」
お、終わるかな、と思ってたら
「1箱だけ注文するわ。」
注文するんかーーーーーーーい。
「有り難うございます。お1箱ご用意してお待ちしておりますので」
体裁など一通りやり取りして結びの言葉を述べて電話を切ろうとすると。
「ちょっと! 追加しようと思ったら何日前までに言えばいいのよ?」
嫌い嫌いも好きのうち。